就職活動で「大企業か中小企業か」を悩む人は多いでしょう。特に20代前半は入社して間もないため、「そもそも最初から大きな差がついているのか」が気になるところです。関東7都県の2023年データで検証します。
関東7都県 20〜24歳 企業規模別 所定内給与額(2023年)
| 都県 | 1,000人以上 | 100〜999人 | 10〜99人 | 大vs小差 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 267.3千円 | 266.2千円 | 261.5千円 | +5.8千円 |
| 神奈川県 | 259.4千円 | 257.8千円 | 252.4千円 | +7.0千円 |
| 埼玉県 | 251.3千円 | 248.7千円 | 238.4千円 | +12.9千円 |
| 千葉県 | 248.3千円 | 244.7千円 | 234.6千円 | +13.7千円 |
| 茨城県 | 244.6千円 | 241.3千円 | 231.8千円 | +12.8千円 |
| 栃木県 | 248.3千円 | 245.1千円 | 235.7千円 | +12.6千円 |
| 群馬県 | 241.7千円 | 238.5千円 | 228.6千円 | +13.1千円 |
東京・神奈川:20代前半の差は5〜7千円と非常に小さい
東京・神奈川では、大企業(1,000人以上)と中小企業(10〜99人)の20〜24歳賃金差は5〜7千円程度と非常に小さいです。これは:
- 東京・神奈川の中小企業でも初任給水準が高く設定されていること
- スタートアップや専門職の小規模企業が高い初任給を提示していること
- 人材確保のために大企業に近い水準まで初任給を引き上げる競争が起きていること
が背景にあります。
埼玉・千葉・北関東:20代前半でも12〜14千円の差
埼玉・千葉・北関東3県では、20〜24歳でも大vs小の差が12〜14千円あります。小企業の初任給が都市部ほど高く設定されていないため、最初から一定の差がついています。
ただし、12〜14千円の差は月に1.2〜1.4万円。新卒社会人にとって「無視できない」差ではありますが、「大企業に行かないと食えない」という水準ではありません。
25〜29歳になると差は2〜3倍に拡大
| 都県 | 20〜24歳 大vs小差 | 25〜29歳 大vs小差 | 拡大倍率 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 5.8千円 | 14.6千円 | 2.5倍 |
| 神奈川県 | 7.0千円 | 16.8千円 | 2.4倍 |
| 埼玉県 | 12.9千円 | 26.6千円 | 2.1倍 |
| 千葉県 | 13.7千円 | 27.8千円 | 2.0倍 |
| 群馬県 | 13.1千円 | 26.3千円 | 2.0倍 |
25〜29歳になると差が2〜2.5倍に拡大。最初の5年間で「小さかった差」が急速に広がります。大企業では最初の昇給・昇格が中小企業より大きいことが多く、基本給の差が積み重なるためです。
20代で大企業と中小企業を選ぶ際の考え方
大企業を選ぶ場合のメリット:
- 20代後半から賃金格差が拡大し始める
- 研修・育成制度が充実(スキル形成が早い)
- 福利厚生・退職金・年金が充実
- ブランド・知名度でその後の転職市場での評価が高い
中小企業を選ぶ場合のメリット:
- 20〜24歳の差は小さく、最初のダメージは少ない
- 早くから責任ある仕事を任される
- 特定スキル(技術、営業等)を深く身につけられる
- スタートアップ系なら株式報酬・急成長の可能性
重要なのは、20代の給与差よりも30代以降の成長可能性。どちらを選んでも、自分のスキル・市場価値を高め続けることが長期的な賃金格差の解消につながります。
まとめ
- 20〜24歳の大vs小差は東京・神奈川で5〜7千円と非常に小さい
- 埼玉・千葉・北関東は12〜14千円と初期から差がついている
- 25〜29歳になると差が2〜2.5倍に拡大する
- 長期的なキャリアパスとスキル形成の観点で就職先を選ぶことが重要
出典:厚生労働省 賃金構造基本統計調査(2023年)